2015年01月
新たな年になって、改めて一年が早いなぁ、とつくづく感じています。
一年の間には、思いも掛けないような事が沢山起きますね…。 昨年は、師範になることと、三曲協会のオーディションに合格し鑑賞会に出演することが大きな目標でした。 しかし大事に思っていた師匠からは、訳もなく縁を斬られるとは・・・、突然で全く思いもよらなかったことで、しかも師範試験の直後だったので余計に辛かったです。 私は日本人ではないですが、私の国では、人間関係を大事にするから、こんなような事はありえないことです。 しかし終わった事をいつまでも考えるのは、これからの道の邪魔になるだけですから、私も忘れるようにと努めています。 前の師匠に縁を斬られた事で、新しい出逢い、新しい縁がありました。 一つの道が終われば、必ず新しい道が始まります。 最初は、辛い面しか見えないのですが、乗り越え、振り返ってみれば、よかったのではないかと、感謝の気持ちが浮かびます。
新しい道は、琴古流の世界へ導かれたことで、予想外のことでした。 また、きっと、素敵な道が待っていると思います。 暫く落ち込んだ後、吉村先生のご指導の下、尺八がまた面白く、楽しくなってきて、本当に嬉しいです。 今年も精一杯頑張ります~
一人で自分の課題に取り組みながらの練習は勿論とても大事ですが、私は自分の吹奏を聴いて下さる、人の前に立って吹く事は、一人では得られない、非常に貴重な経験だと思っています。最初、自分自身の、限られた技術力で、私の演奏に、耳を傾けて下さる方が本当にいるのかどうかと悩み、最初の第一歩を踏み出す勇気が、なかなか出ませんでした。
ある日、犬の散歩で、あるおばあちゃんに出会った事が、第一歩を踏み出すきっかけとなりました。尺八の音色が好きと話を聴いて、是非とも聴かせて上げたいと言う気持ちが涌きあがりました。当時、自分の吹奏があまり上手ではなかったのに、喜んで手を叩いてくれたおばあちゃんが、励ましになりました。そして、年配の方々が、好きで懐かしい曲を聴かせて上げたいと言う、心の中の思いが、ますます深くなり、老人ホームを訪ねるきっかけとなりました。独奏は勿論ですが、他の楽器も入れれば、より面白くなると考え、ギターの方とも組みました。浜辺の歌、なごり雪、風、誰もいない海、春の小川など演奏すると、年配の方は手を叩きながら歌って下さいました。中には涙を流して喜んで下さる方もいました。聴き覚えのある曲だと皆が受け入れやすく、すぐに盛り上がる雰囲気になる様子が手に取るようによく判り、選曲も、それをよく考え、工夫を凝らしました。
絃方との合奏をやり始めた頃から、尺八、絃の世界には、それぞれに様々な部分の考え方に違いがあり、単純に一緒にやりたいという場合にも、難しい事があると感じていました。外国から来ている私ですから、尚更にそう感じたのかもしれません。そこで私は、和気藹々とした雰囲気で練習出来る環境が欲しいと日々考えるようになり、その気持ちが邦楽一心と言う集まりの誕生へと繋がったのです。
邦楽一心と言う名前の由来は、心を一つに、ただひたすら、合奏、演奏を自由に楽しみたい人が集まって欲しいと言う願いの気持ちです。そのような考えの仲間を探してみると、同じ希望を持っている、お筝、三絃の人が集まりました。楽器同士の溝を無くし、互いに自由な立場で合奏を楽しむ事を目的とした集まりです。仲間を増やして、尺八(邦楽)を広め、それが皆の身近な存在になる事を一番の目標としています。
老人ホームを訪ねる度に、協力して下さる、時間とやる気のある、様々な演奏家が、付き合って下さるようになり、非常に嬉しく思います。年配の方々の、日々平凡な生活に、様々な楽器や音楽によって、少しだけでも癒しや喜びを運ぶ事が出来るなら、私は、これからも是非、老人ホームに限らず、色んな場所での、年配の方に向けた演奏をやって行きたいと思っています。
記事検索
最新記事
- 西宮さくら邦楽コンサート
- 出遇いに支えられ、出遇いに育てられ、つながりを生きる」出遇いによって人生が深くなる
- ピアノ&尺八演奏のお知らせ
- 圓徳寺でのお寺コンサート
- 尺八活動はこれから竹名を「紫雲」(しうん)として再出発
- お知らせ
- NHK全国放送 京コトはじめ「千年の調べ 京の和楽器」に出演
- 一尺三寸尺八
- 第2回 近江のおもてなし
- 邦楽一心「秋の邦楽2019」
- ジェシー逅盟チャリティーコンサート
- Sonomiya Cafe 尺八ライブ
- 蒿盟&逅盟尺八コンサート
- 邦楽への誘い
- 薫習庵琴古流尺八合奏研究会
- 洛西竹の里地蔵盆
- しょうざんリゾート渓涼床「床料理と邦楽の夕べ」
- ジェシー逅盟尺八ライブ
- 大阪くらしの今昔館での和楽器の調べ
- 第12回西宮さくら邦楽コンサート
アーカイブ